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以下の受給資格に該当することになった場合に、死亡した方によって生計を維持されていた遺族の方に支給される年金です。
受給資格
遺族厚生年金
【短期要件】
A 組合員が死亡したとき。(注)
B 組合員であった方が退職後に、組合員であった間に初診がある傷病により、初診日から5年以内に死亡したとき。(注)
C 1級又は2級に該当する障害の状態にある障害厚生年金、障害共済年金の受給権者が死亡したとき。
【長期要件】
D 老齢厚生年金(公務員厚年)、退職共済年金の受給権者又は組合員期間等が 25 年以上ある方が死亡したとき。
(注)A及びBの場合は、死亡日の前日において、死亡月の前々月までに被保険者期間の 1/3 を超える保険料の滞納がないこと。また令和 8 年3月までは、1/3 を超える滞納があっても、死亡日に 65 歳未満で死亡月の前々月までの直近1年間に保険料の滞納がないこと。
遺族厚生年金について複数の被用者年金期間を有する方が死亡した場合、受給資格【短期要件】A〜Cに該当するときは、 次の実施機関が全ての被用者年金期間を合算して年金額を決定します。
ただし、死亡した方が、退職一時金返還期間を持っている場合は、その期間等がある実施機関が決定の上、支給します。
なお、上記A〜Dのうち二つ以上に該当したときは、有利な年金が受給できます。
<【短期要件】A~Cに該当する場合の実施機関>
受給資格Aの場合:死亡時に加入していた厚生年金の実施機関
受給資格Bの場合:初診日時点で加入していた厚生年金の実施機関
受給資格Cの場合:障害厚生年金、障害共済年金、障害年金を支給していた実施機関
※ A〜Cに該当し、他の実施機関で遺族厚生年金を決定する場合でも、遺族共済年金(経過的職域)については、共済組合が決定します。
<【短期要件】Dに該当する場合の実施機関>
受給資格【長期要件】Dに該当する場合は、死亡した方が加入していた厚生年金の実施機関ごとに遺族厚生年金額を決定し、支給します。
遺族基礎年金
遺族厚生年金の受給権者である配偶者に子がいるとき又は受給権者が子のみのとき。 |
遺族の範囲と受給の順位
遺族とは、組合員又は組合員であった方又は受給権者の死亡当時、その方によって生計を維持されていた方のうち、次の1から4の中で上順位の方を遺族として決定します(1に該当者がいるにもかかわらず、辞退して2以降に権利を譲ることはできません。)。
また、同順位者が2人以上いる場合は、原則としてその人数によって等分して受給します。
1 第1順位 配偶者(注 1) 及び子(注 2) 2 第2順位 55歳以上の父母 3 第3順位 孫(注 2) 4 第4順位 55歳以上の祖父母 |
(注1) ・配偶者が夫の場合は、55 歳以上であること。
・配偶者は、婚姻届未届けの場合を含む。ただし、客観的資料をもって、生計維持関係の証明ができる場合に限ります。
(注2) 子又は孫とは、次のいずれかに該当する方です。
・18 歳に達した日以後の最初の 3 月 31 日までの間にあって、現に婚姻をしていないこと。
・障害のある場合は、20 歳未満でその障害の程度が 1 級又は 2 級に該当する状態であり、現に婚姻をしていないこと。
・子は、死亡の当時胎児であった子が出生をした場合を含む。
受給できる期間
遺族厚生年金は、組合員、組合員であった方又は受給権者が死亡した日の翌月分(注)から次のいずれかに該当した日の月分まで受給できます。
・死亡した当時、子のいない 30 歳未満の妻であった方は 5 年を経過したとき。
・死亡した当時、子のいる妻であったが、妻が 30 歳に達する以前に子がいなくなったときは、子がいなくなった時から 5 年を経過したとき。
・死亡したとき。
・婚姻したとき(事実上の婚姻を含む)。
・直系血族及び直系姻族以外の者の養子となったとき。
・死亡した元組合員又は受給権者との親族関係が離縁によって終了したとき。
・子又は孫は、18 歳に達した日の最初の3月 31 日になったとき(障害の程度が 1 級又は2級に該当する状態にあるときを除く)。
・障害の程度が1級又は2級に該当する状態にある子又は孫は、障害の状態でなくなったとき又は、20 歳に達したとき(経過措置あり 遺族の範囲と受給の順位(注2)のとおり)。
(注)遺族厚生年金の受給権者が、夫、父母又は祖父母である場合は、60 歳に達した翌月分から支給となります。