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老齢厚生年金(公務員厚年)と老齢基礎年金の仕組みは次のようになっています。
特別支給の老齢厚生年金の受給権発生年齢は生年月日によって異なります。
1. 報酬比例部分 | |
保険料等の基礎となる平均標準報酬額及び組合員期間に基づき計算されます。厚生年金に加入して いる場合、賃金及び年金額に応じて在職老齢年金の支給となります。 | |
2. 退職共済年金(経過的職域) | |
保険料等の基礎となる平均給与月額及び平成27年9月までの組合員期間に基づき計算されます。組合員である間は支給停止となります。 | |
3. 退職年金(年金払い退職給付)・・・退職している方(組合員でない方)に支給 | |
60 歳から繰上げ、70 歳まで繰下げ可能。半分は有期年金(10年又は20年支給を選択 一時金の選択も可)、半分は終身年金です。 | |
4. 加給年金額 | |
組合員期間と他の被用者年金期間の合計が 20 年以上ある方に、加給年金額対象者がいるときに加算されます。 | |
5. 定額部分(480月を上限とする。) | |
定額部分は、本来65歳から受給する「国民年金の老齢基礎年金」相当額を受給開始年齢から65歳になるまでの間、特例的に「特別支給の老齢厚生年金」に加算するものです。障害者特例(注)又は長期在職者特例に該当する方に支給されます。 | |
6. 経過的加算額 | |
老齢基礎年金額と定額部分の額に差が生じた場合は「経過的加算額」として「本来支給の老齢厚生年金」から支給されます。 |
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7. 老齢基礎年金 | |
原則、日本年金機構から支給されます。 |
(注)「障害者特例」とは、厚生年金に加入していないことを要件として、傷病により、障害の状態にあるときで請求があったときに適用されます。なお、「障害の状態にあるとき」とは障害の程度が1~3級(身体障害者手帳等の障害等級とは異なります。)であり、その傷病の初診日から1年6か月を経過しているか、症状が固定している状態です。
◎ 「障害者特例」及び「長期在職者特例」適用の老齢厚生年金の受給者が厚生年金に加入した場合は、定額部分及び加給年金額は全額支給停止となります。
組合員期間が44年以上ある場合の特例【長期在職者特例】 |
厚生年金における第2号被保険者及び第3号被保険者の期間が44年(528月)以上ある場合、65歳に なるまでの間、⑤の「定額部分」が加算されるという特例(長期在職者特例)があります。ただし、厚生年金加 入期間中はこの特例による「定額部分」は支給されませんので、注意してください。 例えば、60歳の時に組合員期間が42年あるとき(採用時18歳の方など)、定年退職後、フルタイム再任用に なられた場合は第3号被保険者となるので、この特例を満たすための期間に算入されます。一方、短時間再任用 (第1号被保険者)になられた場合は当該期間に算入されないため44年の期間を満たすことができず、「長期在職 者特例」が適用されません。 また、長期在職者特例による「定額部分」の支給が受けられる方で、「加給年金額」の受給要件を満たす配偶者、 子供がいる場合、別途届出を行うことによって、④の「加給年金額」が加算されます。 |
(※)ただし、退職時に、引き続く「特定消防組合員」期間が20年以上あるものに限る。
「別個」 |
別個の給付による退職共済年金 |
「特別等」 | 平成 27 年 10 月1日以降発生する特別支給の老齢厚生年金と退職共済年金(経過的職域) |
「本来」 | 本来支給の老齢厚生年金、退職共済年金(経過的職域)、退職年金 ただし、平成 27 年 10 月 1 日前に発生するものは、本来支給の退職共済年金 |